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人間心理学

【人間心理学】自己正当化?言い訳理論の認知的不協和とは?

 
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恋愛や宗教も?認知的不協和の意味、事例

認知的不協和とは?

個人の持っている認知とその他の認知との間にズレが生じ、
その不協和を解消するために、人の行動や考えに影響を及ぼすことです。

人は自分の選んだことを「正しい」と思いたい生き物です。
そして、その正しいと思える理由を探し納得しようとします。

正しいと思う認知を簡単に変えることは困難であり、
新しい方の認知を否定しようとします。

例えば、タバコ。
タバコは、体に悪いとされています。

それでもやめられない場合、
"やめられないという認知"と"体に悪いという認知"とが矛盾します。

その不協和を解消するために都合の良い認知に着目します。、

「ピカソは、ヘビースモーカーでも、90年生きた」
「肺がんより交通事故で亡くなる人のほうが多い」

など、
やめなくていい理由を並べ、納得しようとします。

ずっと片思いをしていて、ようやく付き合うことができるようになったけれど、
実際はだらしなくて乱暴を振るう男だった。

この場合、幻滅して次にいければいいですが、

「本当は優しい人だから」
「これが彼の愛情表現」

など、
片思いをしていた頃の自分を納得させようとします。

救いを求めて入信してお布施として財産を寄付する。

教祖が「明日、地球が爆発する」といって爆発しなかった場合、
入ったばかりの信者は、興ざめして脱会するでしょう。

しかし、
財産を多く寄付してきた人は、脱会すると今までの寄付は何だったのかと思うため、
「教祖が地球を守ったのだ」と
思い込むことにより、自身を守ろうとします。

自身の認知が強いほど、不協和解消(否定)も比例して強くなります
これが、認知的不協和です。

酸っぱいブドウ?甘いレモン?イソップ寓話と認知的不協和

 

酸っぱいブドウ

とある狐が、美味しそうに実ったブドウを見つける。
ブドウは高い所にあり、跳び上がっても届かない。

何度跳んでも届くことはなく、
狐は捨て台詞として、
「どうせあんなブドウは"すっぱくてまずい"だろう。誰が食べるものか。」
と言い残して去っていった。

狐は、おいしそうなブドウが食べたい。
しかし、跳び上がっても取れない。

ここでズレが生じ、狐は不快感を感じます。

「どうせあんなブドウは"すっぱくてまずい"だろう。誰が食べるものか。」

不協和を解消するために、
ブドウ(まずいかどうかは定かでない)がまずいと
思い込むことで、心の平穏を取り戻そうとします。

タバコは依存性があり、止めないという認知を守りました。

酸っぱいブドウでは、美味しそうと思った認知を捨てました。

人は出来ないことからくる認知的不協和を解消するため、言い訳をしてしまうのです。

甘いレモン

これは、酸っぱいブドウの逆で、
苦労して手に入れたレモンがひどく酸っぱいけれども、
「すごく甘みもあって、美味しい」と納得しようとします。

苦労して手に入れたという認知と実際のひどいレモン。

この認知的不協和を解消すべく、
よく味わうと美味しいと思い、自身の認知を守ろうとします。

お金や時間、期待をかければかけるほど、
手に入れた時に"納得するための言い訳"をするのですね。

手に入れても、手に入らなくても、
人は、現状を正当化し、自身を守ろうとするのです。

マーケティングやビジネスで応用?認知的不協和を解消

高額なPCを買ったとします。

ヴェブレン効果によって、高いもの=良い物と思い、
期待しますが、明らかに性能が良くない。

設定が間違っているとか欠陥品を掴まされたとか、
結果、PC自体を疑わず別の原因があると考えます。

逆に安値のPCが良い性能だと、
性能以外がいい加減に作られているとか、
寿命がもうすぐ終わるとか、
結果、PC自体に原因が隠されていると考えます。

価格は、高ければ良い安ければ売れるという単純なものではないです。

高いから良い
安いから悪い

と思う心理に矛盾が起きた時、
認知的不協和を解消するために、それぞれの欠点を探してしまうのです。

 


この現象は往生際が悪いというか、言い訳がましいですね。

潔く現状を認め、原因を克服するというのが、次に繋がる秘訣です。
と、いう認知を・・・。


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