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悪用?ダブルバインドを使った誘導の具体例と意味とは?
初めにダブルバインドを使った質問に答えてみて下さい。
アルミ、葬式、筆、半紙、収穫、消費税、お箸、数珠
次に、上で選んだ単語と関係するものを一つ選んで下さい。
グラタン、牛乳パック、砂漠、米、一円玉、体育館、喪服、墨汁
次も同じように、関係するものを一つ選んで下さい。
明るい、鋭い、小さい、速い、長い、黒い、赤い、広い
また、次も同じように、関係するものを一つ選んで下さい。
ヒマワリ、柴犬、カマキリ、シマウマ、アリ、錦鯉、モミの木、イルカ
それでは、あなたが選んだ単語を当てましょう。
あなたが選んだのは、「アリ」ですね?
当たったでしょう?
偶然?
それでは、もう一つ出してみましょう。
温泉、おみやげ、鼻水、冬、コーヒー、スキー、コップ、ゴミ箱
次に、上で選んだ単語と関係するものを一つ選んで下さい。
米、針、牛乳、まんじゅう、電卓、ティッシュ、雪、電話
次も同じように、関係するものを一つ選んで下さい。
暗い、白い、狭い、大きい、甘い、赤い、遅い、鋭い
また、次も同じように、関係するものを一つ選んで下さい。
犬小屋、ピラミッド、亀、砂糖、宇宙、血、ナイフ、深海
それでは、あなたが選んだ単語を当てましょう。
あなたが選んだのは、「砂糖」ですね?
見事、当たったでしょう?
これは偶然でもなんでもなく、選択を誘導していったのです。
「アリ」や「砂糖」に行き着くために、
選択肢を狭めていき、決めた答えへと誘導していくのです。
基本的にダブルバインドは2つの選択肢を出し、
受け手側がそれに、答えざる負えない状況に持っていきます。
元はダブルバインド(二重拘束)というもので、
「2つの矛盾した命令」を受けた側が、
結果、考えることを止め、服従せざる負えなくなる。
「何か言えよ」という、1つ目の命令に対し、
その命令に従い、言葉を発すると、
「言い訳するな」という2つ目の命令が出る。
1つ目と2つ目が矛盾しており、
何をどうやっても怒られ、動けなくなります。
この、「2つの矛盾した命令」によって、
受け手側は思考停止して、「服従する」という関係になります。
問題になっているパワーハラスメントが
このダブルバインドの効果が作用しています。
言葉でYESといい、態度でNOという。
2つの矛盾した言動が、人の心理に強く訴えかけるのです。
ダブルバインドテクニックの使い方・応用(営業の交渉や恋愛の誘い方)
営業も恋愛も根本的には、似たところがあり、
承諾を得るという点では同じです。
その承諾を得るために、選択肢を限定するという
ダブルバインドは非常に効果的です。
・営業
商品をマーケティングする時に、
「この〇〇(商品名)どうでしょうか?」
と切り出せば、NOといわれるかもしれません。
むしろ営業のため、拒否される可能性の方が高いでしょう。
そこでダブルバインドを使い、
「この〇〇(商品名)の〇〇と〇〇という性能、どちらが魅力的でしょうか?」
という様にすれば、相手もその2つの性能について考え、
次に繋げやすくなります。
・恋愛
デートに誘う時に、
「今度の休日に食事に行く?」
と言った場合、相手側の返答はYESかNOです。
つまり、承諾の確率は50%です。
これをダブルバインドを使い、
「今度の休日の食事は、イタリアンか中華のどちらが良いですか?」
と聞けば、選択肢はイタリアンか中華の2つ。
つまり、どちらを選んでもデートはOKになります。
ダブルバインドが作用する条件として、
信頼関係ができているか、というのがあります。
初対面で名前がも知らないような相手だと、
ダブルバインド以前の「話を聞き入れない」という選択があるため、
ある程度の信頼関係が必要になってきます。
ダブルバインドの選択肢は2つでなくても、
いくつかあってもいいですが、
2つに限ったほうが迷いを減らせて効果的です。
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恐怖の洗脳?無意識のダブルバインドを回避するには?
「あなたは、どっち派?」
こんな問いかけのCMを見たことないでしょうか?
「あなたは、〇〇派?」
と聞かれたら、違うと拒否も容易いです。
しかし、どっち派と聞かれると、
「どちらかと言えば・・・」
と、一度考えてしまうのではないでしょうか?
このように、身近なTVCMでも使われているダブルバインド。
このダブルバインドを回避するには、どうしたらいいのでしょうか?
「犬派?猫派?」
そこには、拒否をする選択肢がありませんし、
この問いに拒否する必要もありません。
この問いを回避するのは、
犬派でも猫派でもない、と否定すればいいです。
あなたが爬虫類が好きであれば、
爬虫類派で回避ができます。(問いには答えていますが・・・)
拒否するのが難しいであろうダブルバインド。
例えば、
「遊んでないで、勉強しろ」
「勉強はいいから、こっちを手伝え」
というようなダブルバインド。
無意識にも親が言ってそうなダブルバインドですが、
これを拒否するのは、難しいです。
この場合「命令の意図」を見つけることが必要です。
親が勉強してほしいのは、
子供に苦労してほしくなかったり、それが義務と感じているからです。
手伝ってほしいのは、自分が楽に進みたいからです。
この意図を理解した上での、矛盾を指摘。
これで、理解してもらえればいいのですが、
そうでない場合は、折り合いをつけると、
「服従する」ということも避けられます。
この人は、矛盾していると、
「2つの矛盾した命令」を俯瞰で見ることです。
そうすれば、強力なダブルバインドも軽減させることができるでしょう。
このダブルバインドは、無意識に行われるため、
自覚がない場合が多いです。
矛盾を指摘、理解が必要です。
実は選択肢というのは、沢山あって、
選択肢を狭められているだけ、という事を意識できれば、
無意識にダブルバインドを使わずに済むかもしれません。
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