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最後に取り返す?親近効果の実験と理由
親近効果とは?
終末効果とも呼ばれ、
物事や言葉の最後の部分が印象に残りやすい現象のことを親近効果といいます。
逆に物事や言葉の最初の部分が印象に残りやすい現象を初頭効果といいます。
親近効果は、相手との関係が深い場合に効果を発揮します。
それまでの事柄よりも、最後の部分が印象が強く残ります。
始まりが良くなくても、最後にしっかり終わることにより、
結果、綺麗にまとまったという感想を持ちます。
「終わりよければ全てよし」とよくいわれますが、この効果のことをいっているのでしょう。
心理学者ノーマン・H・アンダーソンの実験で、
陪審員に
A側の証言を2つした後にB側の証言を2つした所、
陪審員達は、B側の証言に有利な決断を下し、
別の陪審員に
B側の証言を6つした後にA側の証言を6つした所、
陪審員達は、A側の証言に有利な決断を下した。
それぞれ別の情報の中から、最後に得た情報のほうが印象強く受け止められ、
結果、決断にまで至ってしまいました。
結局、初頭効果と親近効果をどちらが重要?
結論からいうと、どちらも重要です。
- 初頭効果は初めが肝心
- 親近効果は終わりが肝心
この2つの効果があるように、初めと終わりが記憶に残りやすいということがわかります。
特に初対面だと初頭効果が色濃く発揮し、
関係が深くなるにつれて、親近効果が色濃く発揮するようになってきます。
第一印象が良くても終わりが悪いと関係は続きません。
初めが駄目で終わりが良くても、まだ関係は芳しいものではないでしょう。
恋愛、面接、営業。
どれも、
初めが悪いとその時点で終了です。
終わりが悪いと次に続きません。
もちろん途中も大事ですが、人は出会いと別れ際を特に覚えているものです。
終わりよければ全てよしは本当?親近効果の嘘
「終わりよければ全てよし」
よく言われることですが、本当にそうでしょうか?
確かに最後のほうが印象が強く残りますが、途中あっての最後でもあるわけです。
終わりがよければうまくいく訳ではないので注意したいところです。
小説や映画などの創作物だとハッピーエンドとして扱われますが、
そうじゃない場合、終わりよければ全てよしとはなかなかいかないものです。
ミスをしても、フォローをちゃんとする。
しかし、
ミスしたことには変わりなく、何度も同じミスを繰り返すとなると
フォローできても、信頼はなくなります。
途中の道筋も十分に重要なのです。
初めに失敗しても、取り返すことが出来ます。
失敗しないのが一番ですが、それも無理な話なので、
親近効果を活用して、乗り切りましょう。
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